レンタルサーバーを選んでいると、サーバーのスペック表の中に”RAID”という言葉があったりします。
RAIDというのはHDDやSSDを複数組み合わせることで性能を上げる技術のことです。
そのためRAIDは結構大事。なぜならサイトの安全性や表示速度にも関わってくるわけですから
RAIDの性能は3つのポイントから分かる
- 速度
- 安全性
- 台数
RAIDはそもそも安全性や速度を上げるために実施するため、それらがどのようなレベルになっているかは重要です。
またRAID構成に使っているドライブの数によっても性能が変わるため、これらをチェックしていくとRAIDの性能を比較していくいことができます。
RAIDレベルを確認するのが一番簡単
RAIDの速度や安全性は、RAIDレベルというものでわかります。
で、悲しいことにレンタルサーバーはRAIDに使っている台数を非公開にしているところがいくつかあるため、基本的にはRAIDのレベルで比較していくことになるんです。
そのためとりあえずRAIDレベルを確認するのが先決なのですが、「RAIDレベルごとの性能なんてわからん」という人が大半だと思いますから、それぞれの解説をしておこうと思います。
RAID0:ストライピング方式で速いが安全性皆無
RAID0はとにかく読み書きの速度が高速です。
ストライピングというのは、例えば1000MBのデータを書き込む場合、ディスクが2つあるならそれぞれに500MBずつ書き込むというものです。
書き込み作業を並列で行うので1000MBを一つのディスクに書き込む場合より、単純計算で2倍速くなるというわけですね。
弱点として片方のドライブが故障した時点でデータが読み込めなくなってしまいます。そのためRAID0は速いかわりに台数を増やすほど故障リスクが伸びるというノーガード構成なのです。
RAID1:ミラーリングで安全性↑
仮に2台で構成されたRAID1の場合、同じデータが2台に保存されていくというのがRAID1であります。
(バックアップと似たような感じですが、ミラーリングの場合故障しても復元作業の必要がない)
一応読み込み速度に関しては若干早くなるんじゃないかというデータがあったりするみたいなのですが、書き込みに関しては台数分増えるため、処理能力によっては遅くなるでしょう。
安全性は高いけど、速度面に関しては期待できないのがRAID1というわけですね。
RAID5:ストライピング + パリティで安全性と速度改善
ストライピングによる分割書き込みをした場合、そのうちの一台でも壊れたら故障するというネックがありました。
このRAID0が抱えていた問題を改善したのがRAID5で採用されているパリティです。
これは少々説明が難しいのですがRAID5の場合、ドライブ一台分データを分散して確保することで、1台までは故障しても問題ないようにしています。
パリティの技術を解説するのは本題ではないでしょうから、RAID5はRAID0を安全にした改良版という認識でOKです。
RAID6:RAID5を更に安全にした
RAID5では一台分をパリティデータの分として確保していました。
そのためRAID5の場合、1台までは故障しても大丈夫で、2台目以降からアウト。
RAID6ではパリティデータを2台分確保しているため、RAID5より一台分安全性が高いというわけです。
冗長性を一台分多く確保しているため、台数あたりの効率は悪くなってしまいますがそのおかげもあってRAIDレベル内でも安全性はトップと言われています。
RAID10:ストライピング + ミラーリング
RAID10はRAID1と0の合わせ技という感じの構成です。
ストライピングによって分割書き込みをするわけですが、その分だけミラーリングもしておくという感じであります。
そのため例えば8台で構成されているRAID10の場合は、RAID0の4台分の時と同程度の速度と考えられますし、RAID5の場合は5台分程度であると言えるかと。
故障リスクはストライピングで書き込んだ部位と同じミラーリングデータが消えた場合なので、かなり低いですがRAID6には劣りそうというのが一般的解釈かと思われます。
サイト作りに適しているのはRAIDO10、その理由
当サイトではここまでのRAIDレベルの比較をもとに、
- 速度:RAID0>RAID5≧RAID10>RAID6>RAID1
- 安全:RAID1>RAID6≧RAID10>RAID5>RAID0
と判断しています。
上記を踏まえると最も平均的に良いと言えるのがRAID10であるため、サイト作りに適しているのはRAID10と結論つけました。
参考として最後にRAID10を採用しているレンタルサーバーを紹介しておきますね。
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