新進気鋭、最近名を挙げてきているレンタルんサーバーのConoha WING。
売出し文句は「国内最速 No.1」
その謳い文句を見たときは素直に凄いのが出てきたなと思ったのですが、気になって検証してみると「あれ? これって本当か?」と疑問が浮かんできました。
調査方法の詳細を見て「ん?」と疑問に思う

上記の高速性能解説ページに、注意書き的な感じで「調査方法詳細はこちら」という文字がありました。
内容を確認してみますと、
※ サーバー処理速度の計測結果は、日本国内シェアを90%以上占めたトップ10サービスの、各サービスの最下位プランをApache Benchで5回計測した平均値です。
※ 業界のシェアはWebhosting.infoおよびDomainToolsのデータをもとに算出しております。
※ 本ページの掲載情報は2019年1月21日時点の情報です。
ふむふむなるほどといった感じですが、私はこれを見たとき2点気になることがありました。
それは
- Apache Benchで計測しているという点
- 各社最下位プランで比較しているという点
です。
Apache Benchでは正常にできないケースあり
Webサーバーのパフォーマンスを計測している方のページが有りまして、そこには次のような記述がありました。
mixhost では、サーバーの性能から考えると ApacheBench の数値がかなり低かったので(特にエラーなどはなし)、サポートに確認したところ、ApacheBench 自体の処理は有効ですが、正しい数値は出ない可能性があるとのことでした。
mixhostは高速性能で有名なレンタルサーバーであるため、これでは正確な比較ができていない可能性が十分考えられます。
各サービスの最下位プランで比較しているのも恣意的
さり気なく書いてあることでしたが、これもかなり影響度が高いように感じます。
というのもConohaWINGの最下位プランは月額1200円とそれなりに高額なプランであるのに対して、他のレンタルサーバーは数百円台から使えるプランを最下位プランとして用意していることがほとんどです。
安ければやはり機能性は落ちますから、ここの差でConohaWINGが国内最速をずる賢く勝ち取っているように見えてしまいます。
サーバースペック的にも国内最速は言い過ぎに見える
高速性を判断する場合使える指標を、他の高速で有名なレンタルサーバーと比較してみます。
Conoha WING | カラフルボックス | mixhost | |
HTTP/2 | ○ | ○(QUIC) | ○(QUIC) |
サーバーソフト | nginx | LiteSpeed | LiteSpeed |
ディスクタイプ | SSD | SSD | SSD |
RAID構成 | RAID 10 | RAID 10 | RAID 10 |
PHP対応ver | PHP5/7 | PHP5/7 | PHP5/7 |
PHP実行環境 | LSAPI | LSAPI | LSAPI |
まず見てほしいのはHTTP/2とサーバソフトの欄です。
Conoha WINGはHTTP/2を更に高速な環境で実行するQUICを導入していませんし、サーバーソフトはnginx。高速で話題のLiteSpeedではありません。
上記2点を加味すると、国内最速スペックを発揮しているというのは本当なのか? と思ってしまいます。
Conoha WING確かに高速だけど……
最速とは言えないんじゃないでしょうか。
計測方法やサーバースペックを加味すると、「mixhost」や「カラフルボックス」のほうが高速であるように思えます。
特にコストパフォーマンスで見ていくと、カラフルボックスが明らかに優秀でして。最近たまに見るConoha WINGゴリ押しサイトは何なんだろう…? と思っちゃいますね。
注意点としてこのページで書いているのはWordPressサイトを運営する場合の話です。他の用途に関しては保証しません。
結論としましては「Conoha WINGたしかに速いけど最速とまでは家なさそう、だったらコスパに優れたカラフルボックス使うなぁ」という話でした。
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